おひさしぶりです。findmanです。
読書感想文という対学生兵器に蹂躙されないために、本という武器を借りに行ったんだけど、そこでめちゃくちゃドストライクな本を見つけたんだ。それが、知念美希人っていう結構有名で俺も結構読む作者の「屋上のテロリスト」っていう名前の本なんだ。
もう表紙で一目ぼれして借りたんだ。で、読んで思ったこと、いい点悪い点をまとめていこうと思う。なお、ネタバレはできるだけしないようにしたいんだけど、説明する都合上ばれることがあるので、ご了承して。(この記事を書くにあたってそのままの感情で書きたかったから、ほかの感想などは一切読んでないんだけど、上の画像をとってくるために調べたら、
こんな感じに、上位に「つまらない」って出てきたけど見てないふりして進めていこうと思う)
*個人的な感想なので、もちろん人と違う意見もあると思うけどそこはご了承願いたいし、おかしなところとかがあったら是非伝えてほしい。。。
目次
この本読むべき???
とりまここだけでも見てほしい。最後はちょっと「?」って思うかもしれないけど読む価値は十分にあると思う。特に、戦後とかの歴史が好きな人にはたまらないと思うし、フィクションでありながら俺たちがこの本の世界で生きていた可能性が十分にあるというリアリティがすさまじい。どちらかっていうと、フィクションよりシミュレーションっていう言葉のほうが合う本。
特徴
まず、この本の裏にはよくある簡単なあらすじ解説があるんだけど
1945年8月15日、ポツダム宣言を受諾しなかった日本はその後、東西に分断された。
もうこの時点でめちゃくちゃ面白いよね。すごい読みたくなる。さらに
そして70年後の今。「バイトする気ない?」
学校の屋上で出会った不思議な少女・沙希の誘いに応え契約を結んだ彰人は、少女の仕組んだ壮大なテロ計画に巻き込まれてく!
もうたまらん!!はよ読ませろ!!ってなるよね。もうね、すごい面白そうで読む前にすごいハードルが上がっちゃうんだけど、読んでいくと、さらにそれを乗り越えていくんだ。
いい点
・なんといってもめちゃくちゃ作りこまれた世界観
この世界ではあらすじ解説にもあるように日本が東西に分けられるんだけど、そこの設定が本当にあり得た世界なんなんだよ。
どうゆうことかっていうと、この世界では8月14日から起こった終戦を阻止するクーデターが成功して、終戦する11月15日までに
・新潟に原爆が落とされる
・九州までがアメリカ軍に占領される。
・北海道、そして本州へソ連軍が南下してくる。
ということが起こる。
一方俺たちの現実では、8月14日に実際に終戦を阻止するクーデターが起きたんだ。
宮城事件(みやぎではなくきゅうじょう)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%AE%E5%9F%8E%E4%BA%8B%E4%BB%B6
しかも、新潟は米軍が核を落とす場所の一つとして考えられていた場所で、これは「この世界もあったのかもしれない」というリアリティがすごい強い本なんだ。俺は戦争とか、特にこの時期の歴史が好きだし、しかも描写もすごいうまかったから、ものすごく楽しく読めた。
さらに東西にまるでベルリンの壁のような壁が建設されていたり、対立はさながら今の北朝鮮と韓国みたいな、社会主義と民主主義が隣り合わせになってる様態なんだけど、これがめちゃくちゃ面白いんだよ。とにかくここで何が言いたかったかっていうと、
本当にあったのかもしれない世界がリアルに作りこまれてるのがたまらん!!てこと。
・キャラの魅力
出てくるキャラほんとに魅力的なんだ。例えば主人公?である彰人は、「死」に対して魅力を感じているキャラクターなんだ。俺たちは死に対して恐怖を持ち、見て見ぬふりをしているんだけど、彼は死は誰にでも訪れるものであり、彼自身死にたいと思ってる(逃げの死ではない)んだけど、そんな考え方だからこそ見えることもあって読んでてすごい好きなキャラだった。
あと、テロに協力するのも「沙希に殺されたたい」からっていうのもいいよね。かといって彼は、それ以外は全くの常識人で、殺人も好いていないっていうところもすごい良いんだよね。ほかにもこの話では西日本、東日本のトップも出てくるんだけどその人たちのキャラがほんとにたまらない。
特に西日本側の大統領と国務長官の掛け合いが好きすぎる。ここら辺はぜひ読んで確認してみてほしい。
・話の展開
正直ここはいい点にも悪い点にも入るんだけど、序盤から中盤の話を、ほんとにひっくり返してくる展開の数々だったんだけど、いろんなキャラがすべて沙希の掌の上だったのが面白かった。てかここはネタバレのなるからすごい話ずらいんだけど、
読んでてひたすら騙されたね。読みながら「この展開はたぶんこうなるんだろうな」って考えながら読んだたんだけど、思っていたのとは全然違う展開で驚きっぱなしだった。(ここは正直、良くも悪くもといったところ)
悪い点
・ちょっと読みにくい
ここは個人的な感想でしかないんだけど、話の展開が少しわかりにくいところがあったかな
・よくわからない展開
序盤から積み上げた伏線が回収されていくんだけど、ちょっと「ん?」てなるような、強引な展開とかが多かった。
・結末
多分、「つまらない」っていう感想は全部ここからきてるんだと思う。俺は、「なんか違うなぁ、、、」っていう終わり方だった。そこまで積み上げてきたものを壊すほどではないんだけど、ちょっと傾きすぎではって感じ(抽象的な説明しかできん)強引にハッピーエンドにもっていってる感じがする。
この本を一言で
ちょっときつい感じになるけど、結局ハッピーエンドで終わってしまう何か引っかかる本かな。
最後に
個人的にはとても楽しめた本だし、久しぶりに一気読みできた本。最近本読んでない人にもすごい会うと思う。個人的には人の意見だけで決断するっていうのは愚かなことだと思ってるから、ぜひ読んでみて自分自身の感想を持ってほしい。
(レビュー記事を書いてるくせに何言ってんだろうねこいつ)
引用
画像
宮城事件
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%AE%E5%9F%8E%E4%BA%8B%E4%BB%B6
庭先の四季
https://blog.goo.ne.jp/kuma9320/e/3bff6510422919b7b77f9c060c039f5d